WLAN製品の仕様とテストを自ら制御するAVM

ライトポイントと地元メーカーとの効率的な協力体制による迅速な製品化

「ライトポイントのテストソリューションを使用することによりテストプログラムを完全に制御できるため、新製品や製品変更に必要な変更を社内のエンジニアに任せることができます。長年付き合いのある製造パートナーにこのテストソリューション一式を紹介することにより、パートナーも迅速かつコスト効率よく製品を供給できるようになりました。そのため、ライトポイントも可能な限り短いタイムフレームで、革新的な製品を市場に送り出せるのです」
AVMハードウェア開発部長 ロデリック・ベル(Roderick Bell)氏

ドイツ市場でナンバーワンの地位にあるAVMは、PCをADSLおよびISDNに接続し、高速なインターネット接続と経済的な電話サービスを提供する製品のトップサプライヤーです。BluetoothおよびWLAN無線技術の両方の開発を行うAVMの取引先には、大手電話会社、ISP、小売店があります。AVMの有名なFRITZ!製品ファミリーは、その使いやすさ、高いセキュリティ基準、継続的な開発の点から、業界紙に頻繁に表彰されています。

課題
AVMの成功の鍵のひとつは、可能な限り短いタイムフレームで製品を市場に出し、DSLAMの更新、顧客の特殊な要求に対応し、常に競合他社をリードするといった業界のニーズに迅速に対応することにあります。AVMは、効率的な組織、自社内R&D、製品製造拠点への地理的な近さにより、この地位を築き上げました。

2003年当時、AVMがWLAN対応のVoIPデバイス市場への参入を決定した時点では、ドイツを拠点として15年以上にわたって製造業を営むRAFIとの提携はありえませんでした。RAFIは、Bluetoothを含む高度にカスタマイズされた技術製品の開発と生産のエキスパートではありましたがWLAN製造の経験はありませんでした。一方、継続的な製品開発と製品の革新性で知られたAVMは、迅速な製品化実現のために、製品仕様および新しいWLANデバイスのテストをコントロールする対策をすぐに講じる必要がありました。

ソリューション
AVMのハードウェア開発部長であるロデリック・ベル氏と技術チームは、従来の基板設計、RF設計およびASIC設計を含むすべてのAVMハードウェアの設計、テストおよびデバッグを担当しています。同社はハードウェアプラットフォームの提供者として、製品の大部分を製造するメーカーのためにテスト環境を提供する必要がありました。ベルとそのチームは必要なテストソリューションの良いアイデアがありましたが、AVMの長年にわたる半導体のパートナーであるTexas Instrumentsからライトポイントのテスタを調査してみようとの提案がありました。

テスト技術を慎重に評価した結果、AVMは主に次の4つの理由からライトポイントを選択しました。

- ライトポイントは実績のあるテストソリューションをTexas InstrumentsのWLANチップセット向けに供給していた。
- AVMはLitePoint IQfactテストプログラムにアクセス可能。また、このプログラムは自在に変更でき、標準テストプロシージャおよび監視システムにシームレスに統合可能。
- テスト時間が大幅に短縮できるため、大幅なROI(投資収益率)を達成できると判断した。
- ライトポイントのテストソリューションにより、RAFIはAVMの無線デバイスの製造を迅速かつ効率的に開始可能。

WLANおよびプロトタイプのキャリブレーションのための開発ツールとして使用されるAVMのテストソリューションに、LitePoint IQview® 802.11a/b/g/n WLAN R&D Test Solutionがあります。これは802.11a/b/g/n WLAN製品のRFテストのために特別に開発された一体型のテスタであり、MIMOやオプションのBluetooth + EDR、Texas InstrumentsのWLANチップセット用LitePoint IQfact™製造テストソフトウェア、Texas Instrumentsと提携して開発したIQviewおよびIQflex WLANワンボックステスターで実行されるテストプログラム、LitePoint IQviewに同梱されているLitePoint IQsignal分析ソフトウェアスイートが含まれます。

RAFIは50を超えるライトポイントのテスタを使用しており、デュアルヘッドのテストステーションを複数のラインで実行して、数十万のAVMアクセスポイントのキャリブレーションおよびテストを行っています。これは週6日、1日24時間稼働として毎月100%の稼働率です。RAFIのテストソリューションは、LitePoint IQflex™ 802.11a/b/g/n WLANテストソリューションであり、802.11a/b/g、802/11n MIMO WLANおよびオプションのBluetooth製品の製品RFテストのために特別に開発された一体型のテスタです。

効果

変化する市場のニーズにすばやく対応する柔軟性:
AVMでテストプログラムを管理できるため、実行すべき変更を社内エンジニアに任せることができます。このため、AVMは新製品をより迅速に導入し、新バージョンのチップセットや新標準への切り替え、顧客の注文に即座に応じることのできる柔軟性を実現しています。LitePointテスタは、製品の新バージョンまたはまったく新しい製品に合わせて簡単に調整できます。さらに、ソフトウェアのアップグレードにより継続的なWLAN標準への変更にも対応するため、LitePointテスタは常に最新状態に維持されます。

提携パートナーの製造能力を迅速かつ容易に向上:
LitePointテストソリューションにより、WLANの経験が不足しているメーカーでも、製造能力を迅速かつ容易に向上できます。ソフトウェアには柔軟な操作インターフェイス、推奨テストおよびテスト制限からなるテストスイート、WLANソリューションの製造に必要なキャリブレーションおよび検証プロシージャが用意されています。柔軟な操作インターフェイスにより、デュアルヘッドテストオプションで2つのステーションで1台のテスタを共有するような場合でも、設定は容易です。

高水準のサポートにより製品化までの時間を短縮:
AVMは、市場のニーズにすばやく対応する必要があります。たとえば、大手のISPがAVMに発注する場合、迅速な納品が期待されます。AVMがRAFIに製造を依頼し、RAFIはライトポイントに追加のテスタを求める場合もあるでしょう。価値連鎖に関わるすべての関係者が迅速な納品を要求しています。ライトポイントはこうしたニーズを理解しており、迅速な納品を確実に実行します。

迅速なサポートおよび容易なインストールによる生産開始までの時間の短縮:
ソースコードの変更を含む、立ち上げ初期段階のAVMに対するライトポイントのサポートはチーム全体から感謝され、プロジェクトはスムーズに立ち上がりました。ライトポイントによる初期インストールは一日で完了し、RAFIの開発およびテスタ部門によるその後のインストールも15分で終了しました。

使いやすさと分析の容易さが保証する品質:
ライトポイントのテスタの使用により、AVMは、テスト時間、通過率、テスト繰返し率および各種テスト結果を綿密に監視できるほか、結果を週単位で容易に最適化できます。さらに、「まさにWLANシステムの分析に最適なツールだ」とベル氏が表現するように、AVMは、LitePoint IQsignalを優秀で使いやすいツールであると評価しています。 これは、内蔵型ではあるがテスト方法の選択肢の少ない他のテストシステムと対照的です。たとえば、テストデータのフォーマットが固定されていたり、自動化された環境からのアクセスが難しかったり、ユーザー操作を想定していない場合もあるのです。